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麗水旅行記

麗水行きの深夜列車に乗るために永登浦駅に着いたのは夜の10時過ぎだった。小雨が降っていて永登駅2階の待合室にはホームレスの人たちが普段より多いようだった。夜10時50分に龍山駅を出発した最後の全羅線ムグンファ列車は永登浦駅(22:58)を経て目的地の麗水駅には翌朝の4時22分に到着する。乗降場(승강장)に行って自販機コーヒーを飲んでいたら釜山行(釜田駅行)最終電車が入ってきた。この電車はソウル駅(22:35)→永登浦駅(22:44)→水原→天安→大田→大邱→永川→慶州→蔚山→海雲台→釜山の釜田駅には翌朝5時22分に到着する京釜線ムグンファ列車だ。列車のなかはほぼ満員だった。いよいよ私が乗る麗水行きの列車が到着した。京釜線列車より乗客は少なかったけどそこそこ席はうまっていた。

今回の旅行のために高速バスターミナルにある地域広報センターに行き、各地域の旅行パンフレッドをもらって来た。韓国西南部の全羅道地域は光州(광주)と南原(남원)以外は行った所がなく、ガイドブックを見たら行きたい所が沢山あったので最初にどこにいくかずいぶん迷った。結局全羅線終着駅の麗水と全羅線と慶全線が交差する順天(순천)、智異山(지리산)で有名な南原、伝統家屋で有名な全州(전주)、最後に群山(군산)など1泊3日の旅程をたてた。12:44に西大田駅に着いた。京釜線列車は大田駅を通るけど湖南線と全羅線列車は西大田駅を通る。西大田駅に着くと乗客は著しく減っていた。残っている乗客も登山用の服を着ていることから多分南原や隣の白羊寺(백양사)へ紅葉狩りに行くのだろう。1時過ぎになって寝たり起きたりを繰り返し、全羅南道の順天駅からはずっと起きていた。順天を過ぎてからは真っ暗だけど窓越しにうっすらと海の景色が広がり、綺麗に見えた。この辺ではじめてこの列車に乗って良かったと思った。

麗水水産市場、風物市場
麗水水産市場

麗水駅

とうとう終着駅の麗水駅(04:22)に着いた。麗水駅で降りた乗客はおそらく20人もいなかった。その人たちもみんな登山用の服を着ていた。おそらく日の出の名所として有名な向日庵(향일암)に行く人だろう。麗水駅内の待合室にはおじいさんたち4,5人がテレビを見ていた。05:20始発の益山(익산)行きの電車を待っているようだ。外はまだ暗かったので駅員さんに、この時間どこに行ったら日が昇るまで時間つぶしができるでしょうか?(이 시간에 어디에 가면 해가 뜰 때까지 시간을 때울 수 있을까요?)と聞いたところ、麗水水産市場へ行ってみなさいと言いながら、麗水はイワシの煮干がいい、特に汁を出すための煮干がいいから必ずそれを買いなさいと、そして麗水駅前で10:30に出発するシティー観光バスが良いから必ずそれに乗りなさいとまで親切に教えてくれた。麗水駅から麗水水産市場までは歩いて約20分くらいの距離だ。駅前には食堂が営業をしていて、道の途中では旅館やホテルの看板に電気が付いていた。麗水水産市場周辺は港で、麗水旅客船ターミナル、乾物市場、喬洞市場(교동시장)などがある、喬洞市場はもう営業が始まっていて魚や野菜などを売っていた。喬洞市場に来て麗水が港町であることを実感した。

突山公園からみた麗水市
突山公園

突山大橋

麗水の名所として一番有名なのは突山大橋だ。水産市場から歩いて10分くらいの距離にあった。市場で作りたての餅を買いそれを食べながらまだバスも走らない道を歩いた。突山大橋の上に立つと麗水市内の夜景が見えて来た。さらに橋を渡り突山公園に登った。坂道を5分ほど登ったかな公園の上では麗水市のパノラマが目の前に広がる。これほど綺麗な景色は本当に久しぶりだった。しかも港町とその周辺360度のパノラマを見ていたらどこが島でどこか陸地なのか分からないくらい麗水は島に囲まれていた。突山公園を降りた所には突山刺身タウン(돌산회타운)があり、その隣は遊覧船乗場になっていた。麗水は国定海上公園の一部なので観光バスが何台か入って来てお客さんを降ろしていた。再び水産市場のある中央洞(중앙동)にもどり、鎮南館(진남관)に向かった。鎮南館は高麗と朝鮮時代から海を防御するために設置されていた役所で、鎮南館は麗水の海の様子が一望できる所だった。

鎮南館を出て、麗水警察署(여수경찰서)、パークホテル(파크호텔)、シャンボールホテル(샹보르호텔)など暗い時に通った道を戻って麗水駅に向かった。麗水駅から電車で栗村駅(율촌역)へ行くつもりだった。栗村駅近くには豊臣秀吉の朝鮮侵攻時に倭によって建てられた順天倭城(순천왜성)の跡が残っていると聞いたからだった。しかしあいにくこの日は鉄道労働組合のストライキで午前中の電車はもうなくなっていた。しかたなく駅前のバス亭でバスターミナル行きのバスを待っていたら隣のおじさんが、どこに行くんですかね?(어디 가시는데요?)と聞いてきた。ターミナルに行くと応えたらここより近くの公和洞交差点(공화동사거리)で乗ったほうがいいと教えてくれた。観光客の格好をしていたからか聞いてもないのに向こうから教えてくれる。これがいなか情緒かなと思った。

麗水バスターミナルに到着したらターミナル周辺は麗水の外れらしく、旅館、食堂、大型スーパーくらいしか見えなかった。ターミナルの人に順天倭城に行くバスはありますか?(순천왜성으로 가는 버스 있어요?)と聞いたら知らないと言われた。ターミナルの人が知らないほどだから諦めるしかなく順天行きのバスに乗った。麗水に来るムグンファ列車の車内は椅子と椅子の間隔が狭く、足が窮屈でよく眠ることができなかった。特室(특실)があればそれに乗ればよかったなと思いながら、うとうとしていてちょっとだけ目を瞑ったかなと思ったらもう順天バスターミナルに着いていた。そういえば麗水から順天に電車で来るべきもうひとつの理由があった。順天あたりから海が始まり車窓から見る海の景色がとても綺麗そうに見えたから、戻る時は必ず電車で来るつもりだったのだ。(2009.11)